際(きわ)にどうしても惹かれてしまいます。

際とは、ギリギリの境目のところのことです。

際に美しさは宿る、といってもよいくらいです。

例えば、女性にしても、安定感のある美人顔もよいですが、面白みがないというか、割りとすぐに飽きてしまったりします。

一方で、

美人なのか、そうでないのか、その時の表情によって変わってしまう人というのは、

見ていて飽きません。

なんというか、

“ふとした瞬間に、美(人)を発見した” という感覚です。

はかなく、うつろいゆくものに美を見出だすのでしょうか。

自然で言うと、桜のような感じと思います。

時間的、動的な変化という側面のほかに、静的、範囲的な面からも、際は魅力があります。

俗に、「ストライクゾーン」というものがありますが、(異性の好みの話です)

“ど真ん中”の球というのは、意外とつまらないものです。

自分が、外角低めが好きだとして、

そのギリギリの球、ストライクなのか、ボールなのか判定が難しい球、

むしろ、多くの審判がボール判定してしまうような球の方が、魅力的だったりします。

これを、「好みの問題でしょ」と片付けてしまうほど単純なものではない、と考えています。

際には、なんとも言えない魅力があるのです。

また、女性の美しさ、などとは異なり、物事の事象にも、際の魅力はあります。

例えば、生と死の境目、勝つか負けるかの瀬戸際、などにも人は惹き付けられます。

関ヶ原の戦いなども、あと少し何かが違っていたら、勝敗は変わっていたでしょう。

人は、こういったものに、本能的に惹き付けられるのだと思います。

この場合は、美しさというより、どちらかと言うと、興奮に近いものでしょうか。

 

これからも、いろんな際を発見していきたいと思います。