コンプライアンスという概念が日本に入ってきてから、かなりの年月が経ちますが、この概念を取り入れたことは、失敗だったのではないかと思います。

もともと、日本の風土にあっていないし、概念を間違って運用しているように思えてなりません。

その結果、小学校の小うるさい風紀委員のような人種を増長させていますよね?

「◯◯君が廊下を走ってました。よくないと思います!」というレベルですね。

社会全体がこのレベルに退化していませんか?

本来は、企業でいえば経営陣の大きな不正等を規制するためのものだと考えますが、

実際は、チマチマした違反ばかりに身を光らせて、肝心なところはスルーだったりします。

なんか、

チャリの取り締まりに、熱意と権力を振りかざしている警察みたいです。

もっと、肝心なことに力を注ぐべきと思うのですが。

この流れのきっかけは、

大和銀行事件の最高裁判例が大きく影響しているように思います。

役員に対する多額の損害賠償が認められた事件です。

その後、この判例の趣旨をくんで、会社法の条文にもその旨の規定が入りました。

これにより、リスク管理体制だとか、内部統制システムといった制度を作っておかなければいけなくなりました。

これ自体は適正なことだと思いますが、

どうも形だけ作って、運用が伴っていない気がしてなりません。

決まりがたくさん出来て、現場は規制でがんじがらめになり、余計な仕事が増えました。

そうかといって、大きな不正が減っているのかというと、そうでもない気がするのです。

不正以外にも、技術系のミスによる事故なんて、かえって昔より増えていませんか?

しっかり機能しているとはいえないでしょう。

つまり、

かなりコスパが悪いシステムなんですね。

大和銀行事件の判例は、日本の裁判所の判例ですが、アメリカの司法当局の判断に相当に影響を受けています。

どうも、アメリカの日本に対する悪意があるようにも思えるんですよね。

日本の失われた20年は、こういったアメリカのルールを輸入したことが、かなり影響していると思います。

グローバルスタンダードということなのでしょうが、しっかり内容を理解した上で、日本企業の体制、風土に合うような形で導入しないと、機能しないんですよ。