以前に住んでいた家の近所にいた女性の話です。

嫁が知り合って、自宅にも何回か連れてきたことがありました。

その人のダンナさんの話になって、

「◯◯大学を出て、◯◯不動産に入って、今は独立して会社を経営している。」

と話していました。

「その会社は、◯◯という会社で、ホームページもあるよ。」と言っていたので、

ネットで検索してみました。

私:「この会社ですね。凄いですねー。ダンナさん、社長なんですよね?社長の名前が違う人になってますけど…。」

女:「共同経営で、社長は他の人にしているんです。」

私:「そうですかー。」

その時は、特に疑いもせず、その話は終わりました。

気になったのは、

私とは初対面なのに、ものすごくハイテンションで、酒もぐびぐび飲むし、

なんか凄い人だなぁー、と思ったことです。

あと、不思議だったのは、

経済的に余裕があるはずなのに、オンボロのママチャリに乗って来ていたことです。

こんなボロいママチャリに乗るなんて、金持ちは、こだわらないんだなぁ、と思っていました。

違和感を感じたのは、

チャリのハンドルに、鍋を掴む時に使うような手袋みたいなものが付いていたこと。

防寒具ですが、お婆さんでもない限り、普通は使わないものです。

私の家は、デザイナーズマンションで、高級な感じだったので、

敷地内にボロいママチャリが置かれている状態は、かなり似つかわしくありませんでした。

“意識が高い” 住人からは、「景観を損なう」と苦情が出そうなくらいです。

いや、実際に苦情が出ましたね。

「所定の場所に置いていない」という違うアプローチからでしたが。

そして、

その人が近所で娘を連れて歩いていると、娘は学校ジャージを着ています。

とことん、カッコにはこだわらないんだなぁ。

その後、

どうやら、その女性が近所の弁当屋で働いているらしいと聞きました。

よほどヒマなのかな?

しばらくして、

実は、ダンナが何年も前に亡くなっていたということが発覚しました。

普通に、「うちのダンナは~」とか話していたんですよ。

こんな嘘を言う人がいるとは、信じられませんでした。

今まで、こんな人に遭遇したことはありません。

そもそも、私達夫婦に対してそんな嘘を言って、いったい何の得があるのでしょう?

完全に壊れている。

気味が悪くて、ゾーっとしました。

世の中には、こんな人もいるんですね。