初めてテニスをやる場合、思っていた以上に難しくて、戸惑うことが多いと思います。
特に、男性の方。
他のスポーツとは、ちょっと常識が異なります。
例えば、野球のバッティングでは、ヘッドを回します。
道具を持つと、普通、効率的に使いたくなります。
ヘッドを回すのは、道具の効率的な使い方です。
しかし、、
テニスのストロークにおいては、
この感覚でやると、ボールをコントロール出来ません。
コートを越えてホームランになったり、意図しない方向へボールが飛んで行きます。
テニスの場合、
ボールを「面」で捉える必要があり、ラケットの「面を安定させる」必要があります。
「面を安定させる」には、「手首を固定させる」必要があります。
この「固定させる」ということが、
頭でわかっていても、なかなか体に馴染みません。
また野球の話ですが、
野球では、極力、手首を使います。
野球の感覚が身に付いていると、
テニスの「非効率な動き」を体が受け付けないのです。
なお、
卓球をやっていた人は、面で打ち返すコツがわかっているので、
比較的、抵抗がないと思います。
この様に、
なまじ他のスポーツでの成功体験があるほど、
テニスのストロークの上達が遅れる可能性が高いです。
今まで経験したスポーツの常識を捨てなければなりません。
一方、
テニスでも、「サーブ」は別物です。
これは、手首を使います。
一見、サーブの方が難しく見えますが、
野球などををやっていた人にとっては、これまでの経験を活かせて、馴染みやすいです。
特に、ダイレクトに経験を活かせるのは、
バドミントンを「部活レベルで」やっていた人です。
なお、
バドミントンをやっていたと言っても、
遊びのレベルで、ラケットを羽子板ふうに握っていた場合は、全く役にたちません。
普通、誰でも子供の頃にバドミントンは経験があるものです。
しかし、高校の部活レベルでは、明らかにフォームやスピードが、遊びのレベルと異なります。
私は、高校時代に、バドミントン部の友達に打ち方を教えてもらい、練習したことがあります。
「クリアー」とかいう打ち方を教えてもらいました。
コートの後方から、思い切り打つ方法です。
まず、ラケットの握りか方から、全く違いました。
どう握るかというと、「包丁握り」をします。
包丁のように、ラケットを地面に対して垂直にした状態で、握った状態です。
初めは違和感がありますが、慣れると、驚異的にシャトルのスピードが上がります。
この握り方で、そのまま振りきると、刀で切るような形となり、
シャトルはフレームに当たってしまいます。
そこで、ちょうどインパクトの瞬間に、内側から外側へ手首を捻ります。
これを「内転」といいます。
そして、そのまま振り切ります。
この様に打つと、フォームも綺麗で、速く遠くに飛びます。
なお、力は全く必要ありません。
物理的に合理的な動きをすることにより、最大限の力が加わるだけです。
バドミントンの話が長くなりましたが、
テニスのサーブは、この動きとほぼ同じです。
ですから、バドミントンを部活でやっていた人は、テニスのサーブはすぐにマスターできます。
テニスのサーブを教わるとき、
ラケットの握り方は「包丁握り」で、「内転」をかける、と言われますが、
以上のようなことです。
また、かなり大雑把なイメージですが、野球の「遠投」にイメージが似ています。
テニスのサーブ指導で、「ラケットを放り投げる感じ」と言われることがありますが、
野球の遠投のイメージと同じです。
この様に、テニスにおいては、ストロークとサーブは全く別物であり、
私は、ストロークは下手くそでしたが、
サーブは、初心者としてはかなり上手く、ノータッチエースもバンバンとっていました。
サーブには、ストロークの窮屈さがなく、綺麗なフォームで打てると、カッコいいので、
取り敢えず、これからマスターするのはアリと思います。
反対に、ストロークはまあまあでも、サーブが”羽子板ふう”の人がいます。
かなりカッコ悪いです。
あれは、まず包丁握りが出来ていないのです。
また、包丁握りを試してみても、インパクトのときに内転をかけることが出来なくて、うまくボールに当たらないものだから、
諦めてしまって羽子板サーブなのです。
羽子板サーブは、みっともないので、絶対にやめましょう。
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