1977年の作品です。
主演は、高倉健さんと北大路欣也さんです。
非常に有名な映画なので、観たことがなくても、タイトルは聞いたことがあると思います。
この映画は、明治35年に実際にあった遭難事件をもとに作られています。
真冬の八甲田山を雪中行軍していた210名のうち、199名が死亡してしまったという痛ましい事件です。
この映画は、どんな人が観てもそれなりに考えさせられますが、
特に、組織を率いる立場にある者にとっては、とても教訓、戒めになる映画です。
指揮官が判断を誤ると、多くの部下が大変な困難に陥ることはよくあることです。
軍隊でもない限り、死に至ることは普通の職業ではありませんが、
この映画のような極限状況を疑似体験しておくことは、
各人が実際に直面する場面において、なんらかの参考になると思います。
組織の中では、色々な力学が働くため、
大局的に見ると不適当な判断や施策が推進されることが往々にして起こりがちです。
こういった事態をいかに防ぐか。その渦中にいると、実際には、なかなか容易なことではありません。
また、途中で判断の誤りに気が付いた場合、下らないメンツを捨てて、撤退を決断することも非常に重要です。
また、階級が下の者であっても、その分野に詳しい者の意見を重用することも重要です。
有益な情報を適切に取得し、過信することなく、大局的見地から判断を下す。時には撤退する勇気を持つ。
言うは簡単ですが、実行はそう容易ではありません。
指揮官 (管理職) は、自分の判断が部署全体に大きく影響することを自覚して、日々業務にあたるべきでしょう。
この映画は、そんなヒントを戒めとして与えてくれる素材です。
ちょっと重たい映画ですが、
新任の管理職の方には、特にオススメしたい映画です。
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