世代間論争というのは、古代から現代まで永遠と繰り返されるもので、人間はそういうふうになっているのでしょう。

いつの時代も、「今の若者は、…」と上の世代は言うものです。

さて、

今の若者についても色々と言われますが、上位層については、これまでの世代よりも優秀なのではないかという気がしています。

(一応、”若者”の定義をしておくと、ここでは、30代前半くらいまでとします。)

時代の変革期であることや、テクノロジーの発展という、環境の追い風があることが大きな要因となっています。

これまで、技術的に不可能であったことが、可能になってきているため、アイデアがある人には、とても良い環境になってきています。

アイデアを形にしやすくなっているので、最新のテクノロジーを吸収しやすく、時間もある若者は、断然有利です。

それに、アイデアの柔軟性というのは、どう考えても、若者の方が優れています。

“過去の若者”は、アイデアがあっても、それを実践するためのハードルが高く、既存の体制に飲み込まれていくしかありませんでした。

そういった意味では、今の若者はうらやましいですね。

現在の若者の優秀層は、アイデアと最新のテクノロジーを融合させて、どんどん新しいことを形にしていっています。

その一方で、死んだような目をしている若者の数は、昔より増えているような気がします。

生まれた時点での格差が、昔より大きくなっていますし、社会全体の閉塞感や、先行き不透明感が大きいこともあるでしょう。

かつて、日本は他の国に比べて、中間層のレベルが相対的に高かったのですが、今は、中間層は減ってきていますね。

どの世代においても、この傾向は出て来ていますが、とりわけ、若い世代に顕著であるように思います。

20代前半くらいまでは、その差が顕在化しにくいのですが、

若者世代が中年になる頃には、その差は歴然としているのではないでしょうか。

スマホひとつとっても、ダメな層は、貴重な若い期間に、ゲームに熱中したり、SNSで”いいね”をもらうことに熱中したり、時間の浪費をしています。

ゲームに熱中するにしても、ゲームをヒントにしてビジネスを考えたりすることは、とても有効です。

しかし、

多くの人は、単純に、いちゲームプレイヤーとして、いち消費者として、提供されたサービスの枠内で遊んでいるだけでしょう。

今後、システムの作り手と単なる利用者との間の差は、ますます大きくなってくると思われます。

それも、ひとつの社会のあり方であり、AIが本格的に導入された頃には、それが普通になっているかもしれません。

 

格差社会のなかの自己イメージ

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18歳からの格差論