最近、よく「マインドセット」という言葉を耳にします。

特にネットビジネス系では、

必ずといっていいほど、語られる言葉ですよね。

「マインドセット」は胡散臭い?

私が「マインドセット」という言葉をはじめて聞いた時は、

「なんか、胡散臭いなぁ~。」

という感想でした。(上の写真みたいなイメージですね。)

 

それに、なんとなく、

「マインドコントロール」を連想させますよね。

 

「マインドセット」は精神論か?

私は、はじめ、「マインドセット」という言葉の意味を

「マインド」という語感から、

“心構え” 的な意味にとらえていました。

 

精神論とか根性論みたいな感じですね。

「あきらめるな!」的な精神論です。

あ~あ、根性論か。

根性論は嫌いなんですけど。

「マインドセット」には、

もちろん、そういった意味も含みますが、

どうも、そういうことだけではなさそうです。

 

ネットビジネス系の情報提供者は「翻訳能力」が低い?

こういう誤解を与えるのは、

説明する人の「翻訳能力」が低いことも影響していると思います。

ここでいう「翻訳能力」とは、

もちろん、外国語を日本語に翻訳する能力ではありませんよ。(念のため。)

 

ここでいう「翻訳能力」とは、

わかりにくかったり、複雑だったりする概念について、

わかりやすく伝える能力です。

 

う~ん、

このあたり、

ネットビジネスを教えている人は、

あまり説明が上手じゃない人が多いように思います。

 

個別のテクニック(手段)を教えるばかりで、

なぜそれをするのか、何のためにやるのかが、

聞き手が納得するように、論理的に説明できていないことが多いように思います。

それと、個別事象から抽象化することが出来ていないというか。

 

普通の仕事でいうと、

“現場たたき上げ” タイプを連想させます。

現場たたき上げタイプが悪いわけではありませんが、

「俺はこうやってうまくいったから、お前もこうやれ。」

「手順はこうして、ああして。」

「なぜそうなるのかって? 知らん。」

「余計なこと考えずに言われたことをやれ。」

みたいな感じです。

私のニガテなタイプです。

 

ゴチャゴチャ考えずに、やってみるという姿勢も、

もちろん大事なんですが。

 

話が脱線しました。

 

「マインドセット」でしたね。

 

「マインドセット」を理解するために

ここで、「マインド」について理解するために、

例を1つあげたいと思います。

私が「マインドセット」という言葉について、

イメージとして理解できた例です。

 

例:「リーガルマインド」という概念について

「マインド」という言葉が使われる例として、

「リーガルマインド」という言葉があります。

 

「リーガル」って、「法律」という意味ですね。

 

私は、学生時代に、

はじめて「リーガルマインド」と聞いたとき、

全くピンとこなかったんですよ。

 

法を遵守する精神性か?

と思いました。

 

ですが、

 

これ、

 

「法律的な考え方」を意味しているんですよ。

 

心構えではありません。

 

具体的な法律問題に直面したときに解決する

「法律的な思考方法」のことなんです。

 

私は法学部に入ったものの、

法律に全く興味がなかったので、

「法律の勉強って、条文を覚えるんでしょ?」

と思っていました。

 

ところが、実際は、

具体的な問題を分析して、

どこが法律的に問題なのか(「論点」といいます)抽出して、

条文や判例をあてはめて、(判例もなければ学説を引用して)

筋道を立てながら、

論理的に説明して、

問題を解決するという作業でした。

 

もちろん、これは一朝一夕に見に着くものではありません。

ケーススタディを多くこなして訓練する必要があります。

そうやって訓練していると、

初見の問題でも、おおよその解決の筋道が見えてきたりするんですよね。

こういう思考方法を「リーガルマインド」というのです。

 

全然、精神論の世界ではありません。

なかなか深い「マインド」です。

 

「マインド」という言葉が意味するところ

以上の「リーガルマインド」というときの「マインド」と

「マインドセット」というときの「マインド」は

同じような意味じゃないのか?

 

こう考えると、

「マインドセット」の意味するところが、

イメージとして理解できました。

 

「マインド」って、

考え方とか、思考方法なんだ。

 

念のため、

英和辞典で「mindset」を引くと、

「考え方」「ものの見方」と記載されていました。

 

「マインドセット」を詳しく説明しないのは意図的か?

やはり、

ネットビジネス界で「マインドセット」を説いている人は、

本人達が「重要だ。」と言うわりには、

ちゃんとした説明をしていませんね。

 

精神論止まりのことが、ほとんどのように思います。

 

セミナーとか塾とかに参加すれば、

ちゃんと説明しているんですかね?

 

少なくとも、無料情報ではほとんど説明になっていません。

 

市販の書籍は、個別テクニックか一般論のみが多い

市販の書籍にも、個別のテクニックレベルのことはたくさん書かれていますが、

キモとなる考え方、思考方法については、

ほとんど一般論止まりですね。

 

商売の重要なところですから、

ホイホイ教えられないですよね。

 

「マインドセット」の説明については、

翻訳能力の有無というより、

重要だからこそ、かえって教えられない(教えたくない)

ということのようにも思えます。

 

つっこんで説明しようとすると、

キモのノウハウに触れざるを得ませんから。

 

その結果、精神論でお茶を濁すことになるんだと思います。

 

「無料」情報の限界について

たまに、

なんでも「無料」ということにこだわる人がいますが、

「無料」の情報って、やはりそれなりですよ。

 

ゴミ情報や、表面的なテクニック的なものはいくらでも無料で手に入りますが、

価値ある情報は、それなりに値段がするものだと思います。

もちろん、無料でも価値のある情報もありますが、

断片的であることが多く、体系的なものは少ないと思います。

 

というか、

はじめの頃は、

何が価値のある情報なのか(本当に使える情報なのか)、

判別がつかないですからね。

 

無料情報を選別できるようになるのは、

成果を出せるようになってからじゃないと出来ない

という、

なんとも皮肉な構造になっています。

 

予備校の効用を例に考えると、情報価値と対価の関係は理解しやすい

わかりやすい例として、

大学受験の予備校を思い出してみればよくわかると思いますが、

あれって、コツとか、実戦で使えるノウハウの情報を提供しているんですよね。

そして、それは、市販の書籍からは得られないものでした。

もちろん、予備校を利用しないで合格する人もたくさんいます。

そういった人は、市販書籍などから使える情報を自分で選別できているんですね。

そういう人もいます。

 

情報の質と値段について考える場合、

単独で出来るかどうかを考える場合、

予備校のケースを考えると、しっくりくると思います。