平野ノラが売れていない頃、

オーディションで、ネタのダメ出しばかりされていたところ、「ふかわりょう」だけは認めてくれた、

という話をテレビで見ました。

ダメ出しは、誰でも簡単にできます。

ダメ出しすることで、相手よりも上になった気になる人もいます。

ところで、そういうあなたは何か生み出してきたの?

で、あなたの実績は?

と問いたいですね。

平野ノラの場合でいうと、

埋もれている才能を発掘して開花させた経験があるのか否か、ということでしょう。

あとは、

自分が実際に売れている芸人なのかどうか、でしょうか。

実際にオーディションの審査をしていた人達が、どういった人達なのか知りませんが、

簡単に否定する人に限って、たいした実績がなかったりするものです。

人を育てるとは、その人の良いところを見いだして、伸ばしてあげることではないでしょうか。

また、人は自分よりレベルが高過ぎるものに対面したときには、

自分の理解を越えているため、適正な評価ができないことがあります。

その場合、自分には理解不能だから、ダメ出しするということがあります。

これは、一般の会社でも見られることです。

実際、私の同僚の管理職で、自分より能力が上の部下を適正に評価できない人がいました。

警戒とか、嫉妬心から、

というわけではありません。

その評価者(管理職)と部下とは、レベルの次元が違ったので、

純粋に、評価者が部下を理解出来なかったのです。

そもそも、立っているステージが違うので、見えている景色が違うのです。

ちょっとうまい表現が出来ないのですが、

例えば、「ステージ2」の段階で生きている人にとっては、

「ステージ3」とか「ステージ4」については、かろうじて見えるので、

「おおすげー」と評価するのですが、

「ステージ10」までいってしまうと、自分と思考回路自体が全く異なってくるので、

逆に、「ダメだろ」となってしまう、ということです。

価値観自体が違うということです。

これって、よく見られることなんですよね。

テストの点数のように、わかりやすく視覚化できればよいのですが、

正解が用意されていない、抽象度の高い仕事となると、

なかなか見えにくいので、往々にして起こりがちです。

 

平野ノラの話から脱線しました…。

少なくとも、評価をする権限を持つ人は、自分の狭い視野からのみ見てはいけないと思います。