銀行業務検定試験という、民間の検定試験があります。
一般的には、ほとんど知られていませんが、銀行員には馴染みの試験です。
まあ、メガバンクの行員などはあまり受けないようですが。。
この試験は、4級、3級、2級とあり(4級と2級がない科目もあります)、
4級は超絶簡単、2級はそれなりに難しかったりします。3級はその中間ですが、2級とはかなり差があります。
この試験、多くの銀行関係者は、強制的に受検させられます。
一方、業界外の人は、よほどのマニアでない限り受けないでしょう。
この試験の最大の難点は、全くモチベーションが湧かないことです。
業界内の検定ですから、業界外では全く評価されません。
実務にもあまり役に立ちません(科目によりますが)。
受検者は、受かっても誉められず、落ちたら恥という、立場に置かれます。
不思議なのは、一般的にペーパー試験に強いはずの銀行員が母集団の試験なのに、合格率が、3級で20%台のことです。
6割とれば合格という、絶対評価の試験にもかわらずです。
いくら、忙しくて、かつ、モチベーションが湧かないからといって、ちょっと合格率が、低すぎますよね?
そこで、
悩めるバンカーのために、コスパのよい合格方法をお教えします。
ちなみに、僕自身の実績は、以外のとおりです。
「融資管理」→10位(約3000人中)
「法務」→20位(約15000人中)
「税務」→30位(約15000人中)
「財務」→200番台(約17000人中)
以上、いずれも、3級です。(なお、法務2級も合格していますが、平凡な成績でした。)
なお、「融資管理」と「法務」は、優秀賞をとり、冊子に名前が載りました。
また、優秀賞をとると、メダルが埋め込まれた盾が贈られます。
さて、勉強法ですが、
ぶっちゃけ、過去問をやるだけです。
過去問集には、5回分位掲載されていますが、2回分もやれば合格ラインに達します。
そして、間違った問題をもう一度やる、これだけで合格点はとれます。
これを5回分やれば、かなり高得点になります。
重要なことは、余計なことをやらないことです。
参考書みたいのも出ていますが、必要ありません。
過去問だけでOKです!
ちなみに、
“過去問をやる” とは、
①問題を読む
②ちょっとだけ考える ← 時間をかけないこと!
③解答を読む ← 無理に覚えようとしないこと!
ということです。
マークシートなので、選択肢から選べればよいのですから。
それに、銀行業務検定は、
問題になーんの “ひねり” もなく、
毎回、“過去問そのまんま” みたいな問題ばかり出題されます。
念のためですが、
過去問とその解説が掲載されている本は、
「問題解説集」というタイトルの本です。
↓
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【追記】
〈法務2級のコスパよい合格方法について〉
法務3級は楽勝ですが、2級からは急に難易度が上がりますよね?
どう対策してよいか悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
勉強方法としては、過去問を解く(= 読む)ことは3級と変わりません。
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法務2級の試験形式の特徴は、
➀記述式であること
➁『金融取引小六法』を持ち込めること
以上の2点です。
記述式なので、書く練習をすべきでしょうか?
基本的には、解答例を「読む」だけでOKです。
全く書ける自信がないという場合のみ、
解答例を写経してみることをオススメします。
イチから考えて書くのは、コスパ悪すぎです。
さて、ここからが重要なのですが、
『金融取引小六法』の使い方についてです。
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この六法の使い方が合否を分けていると思われます。
試験本番では、
この六法の巻末にある「判例」がポイントとなる出題が多いです。
試験時間中に、
“『金融取引小六法』から該当する判例を探して答案に引用できるか”
これがメチャクチャポイントです。
ですが、
『金融取引小六法』の判例を読んだことがない場合、
試験中に該当する判例を探すのが結構大変です。
判例を探せない
↓
あせる
↓
時間が経過する
↓
ますます焦って判例を探せなくなる
という負のスパイラルに陥ります。
こういった事態に陥らないよう、
事前の準備として、
『金融取引小六法』の巻末に掲載されている判例は、
最低1回は読んでおくことを強く強くオススメします。
判例を読む時のポイントは、
➀内容を無理に覚えようとしないこと
➁カテゴリーを意識すること
です。
➀については、
覚えようとすると、スピードが落ちるからです。
最悪なのは、覚えようとするあまり、1巡もできないことです。
気にせずに、さっさと回すことの方が100倍重要です。
➁については、
本番で探せるように意識しておくということです。
➀とも関連しますが、
つまり、判例の内容自体は細かく覚えていなくても、
「こんな判例が、このあたりにあったな。」
ということが、うっすらと頭に入っていることが重要なのです。
本番中に判例を探すことができればいいのですから。
これと関連して、
もう1つ重要なことを言いますが、
本番で該当判例を探すために、「目次」は徹底活用しましょう。
以上のとおり、
法務2級は、
“本番から逆算して準備しておく”
という発想がとても重要です。