日本の会社は昔からゼネラリストが優遇されていますよね?

バブル崩壊後、一時期はスペシャリストが注目されたことがありましたが、

いつの間にか、ゼネラリスト優遇の方向にまた戻っているように思います。

この原因を考えると、

社内では、結局、たいしたスペシャリストが育たなかったこと、

専門的な仕事は、外部の専門家に委託するようになったこと、

などが考えられます。

社内でスペシャリストが育たないのは、

一定程度の役職以上になると、ゼネラリストじゃないと出世できないことが原因の1つと思われます。

それまで、専門家的な仕事をしていた人も、社内キャリアのある段階になると、

ゼネラリストになることが、半ば強要されません?

ゼネラリストにならないと、処遇がよくありませんから、当然、そうせざるを得ませんよね。

これにより、

数少ない専門家的な素養を持っていた人も、専門分野から離れる(ストップしてしまう)ことになります。

こうして、

社内に専門家はいなくなるわけです。

社内に専門家を欲しくなると、中途採用などで調達することになりますが、

この人達もある段階に来ると、ゼネラリストになることを余儀なくされるわけですから、期間限定なわけです。

社内でちゃんとした専門家を育てたければ、人事制度を変えないといけません。

単なる専門家コースを作るだけでなく、

ゼネラリストのマネジメント職と同等の処遇にしなければなりません。

これは非常に大事なことです。

いまだに中途半端なゼネラリストばかり増やして、どうするんですかね?

なんでも器用にこなすことは、それ自体大事な能力であることは否定しませんが、

これでは、社内に似たような人材ばかり増えることになります。

管理職になると、マネジメントに特化することになりますから、次第に現場のスキルも忘れていきます。

こうして、

業務内容はよくわかっていないが、なんとなく管理はしているという人材ばかりになります。

かくして、

ひと昔に皮肉として言われた、

「特に何も出来ませんが、部長ならできます!」というオッサンが出来上がります。

いいかげん、もう少し頭を使って考えた方がいいと思います。