公私を問わず、法律問題の相談を受けることが多いのですが、
普通の人(=法律を体系的に勉強をしたことない人)にありがちな傾向として、
結論が明確に出ると思い込んでいることです。
条文にピッタリあてまはるとか、最高裁の判例が出ている場合などは、結論がはっきりしてますが、
実際には、そうでない場合の方が多いわけです。
というか、
そもそも、法律で解決できない問題について相談されることも多いです。
それはいいとして、
やっかいなのが、
全く法律について素養がないけど、自分は物知りで顔が広いと自認しているタイプです。
「私の知り合いは、こうして解決できた。」とかいうタイプ。
同じカテゴリーの問題については、同じ解決方法によって、同じ結論が出ると思っている人です。
契約内容も違えば、ケースも異なるのに、同じ結論が出るわけがありません。
問題になっている契約内容を確認もせず、「あっ、それは、こうすれば大丈夫だよ。私の知り合いがそれでうまくいったから。」と、聞く耳を持たないタイプです。
世話焼きオバサンタイプに多いですが、一見、賢そう見える人でも、そういうタイプがいるのでやっかいです。
でも、そういう人に出会うと、
ネットが普及した現在でも、まだまだ、法律問題について世間の需要はあるのだなと思います。
近い将来、AIにより、弁護士などの法律家は淘汰されるとの見方が強いですが、
その主張の主な根拠は、
“判例などの膨大なデータをAIが検索してくれるから”というものです。
簡単な問題なら、それで足りますが、そんな単純なものばかりではありません。
これは、仕事で微妙な法律問題を扱っている人にはわかると思います。
AIによって、法律家の仕事は格段に楽になりますが、完全にとって代わることはないと思います。