世の中には、なぜか頻繁に職質にあってしまう人がいるようです。

 

そんな時、警察官の対応にイラッときたことがある人も多いのではないでしょうか?

 

警察を含めて行政の性質として、

「知らない者には強気に、知っている者には丁寧に」といった傾向があります。

ちょっとしたことで対応が変わってきたりするので、

不当な干渉から身を守るためにも、ごく簡単な知恵をつけておきましょう。

そもそも「職質」とは?

「そんなこと知ってるよ。「職務質問」でしょ?」

ハイ、その通りです。

しかし、意外と勘違いしている人がいるのですが、

「職務」とは、質問される人の職務ではありません。警察官の「職務」です。

 

どういうこと??

 

少しだけお勉強的なお話

行政というのは法令に基づいて行うことになっています。

つまり、何らかの根拠となる法令がないと権力を行使できないわけです。

警察官が “職質” をすることが出来るのは、

「警察官職務執行法」という法律に基づいています。

その「警察官職務執行法」の第2条として「職務質問」の条文があります。

 

簡単に言うと

「職質」とは、警察官が職務に基づいて行うことが出来る質問です。

実際は、身元を確かめるために「職業は?」と聞かれることが多いと思うので、

“職務について尋ねられること” と勘違いしているかもしれませんが、

そういうことではありません。

 

「職質」に答えるのは任意?強制?

任意です。法律のタテマエ上は、答える義務はありません。

ただし、答えないと怪しい人と見られてしまいますし、

同行を求められたりと、面倒なことになるので、

実際の対応としては、答えた方が賢明です。

それにしても、任意だということは覚えておきましょう。

現場での心の持ちようや、お互いの立ち位置に微妙に影響してきますから。

 

現場で不当な対応をされないために

上で書きましたが、任意ということを覚えておきましょう。

ちょっと語弊がありますが、“答えてあげている” という立ち位置です。

警察官は、相手が “任意に” 答えてくれる限り、

色々と関係ないことや失礼なことまで訊いてくるかもしれません。

 

そんな場合は、

 

「それ関係あります?そんなこと答える義務ないですよね?これ強制じゃなくて任意ですよね?」

とでも言ってあげて下さい。

また、初めから先手を取って「これ任意ですよね?」

と言っておくと、牽制になるので、不必要に不快な思いをしなくなる可能性が高いです。

 

“任意だから全く答えない!” という対応では、実際上は不利になるので、

“答えるけど牽制しておく”  “明らかに答える必要のないことは断る”

というスタンスが現実的かつ妥当な対応です。

あと、警察官とのやり取りを録音しておくのもとても有効です。

また、実際に録音しなくても「録音しますから」と言っておけば、明らかに態度が変わりますので、効果的です。

 

以上、参考になれば幸いです。

 

 

↓こんな本がありました。警察官向けのマニュアル本のようです。
相手の「手の内」を知ることは、どんな分野でも有益ですね。ただ、ちょっと値段が高い…。

クローズアップ実務1 職務質問

もっと広く警察対応全般に使えそうな本です。

元警察署長が教えるお巡りさんの上手な使い方