先日、最近、女性に人気のパスタ店として、「すぱじろう」という店が紹介されていました。

①サイズがSMLのどれでも値段が変わらないこと

②メニューが150種類もあること

③メニュー開発者は二人(1人はサポートなので実質1人)であること

④新メニューを決めるスピードが早いこと

などがフューチャーされていました。

まず、サイズで値段が変わらない点については、大方、麺の量だけの違いでしょうから、原価的にはたいした負担になりません。

それで売りになるのなら、十分ペイするでしょう。

メニューの多さという点については、そんなに開発して凄い、という見方は浅すぎます。

多くの店でメニューを絞っているのは、その方がコストが抑えられるし、効率的だからです。

ですので、

ここで注目すべき点は、

食材管理の方法や、メニューごとの注文データの管理の方法です。

残念ながら、番組内では、この点について一切触れていませんでした。

商売上の肝の部分ですからね。

③と④のメニュー開発者と開発スピードの点については、

ことさら、個人の能力について凄いと称賛されてましたが、

ここで注目すべき点は、そこではありません。

開発者個人ではなく、システムについて注目すべきです。

つまり、

現場の料理人1人にメニューを決める権限を与えている経営者のやり方に注目すべきです。

普通、商品開発は、企画会議などを開いて、メンバーを何人も集めて時間をかけて行われます。

だから、コストも時間もかかるわけで、もし、1人に権限を与えれば、

すぱじろうのメニューを開発している人でなくとも、スピーディーに決められる料理人はたくさんいるでしょう。

また、即断できるのは、新メニューが失敗しても、経営者が開発者に責任を転嫁していないのでしょう。

だから、安心して決められるのです。

番組を見て、なんか、視点がズレてるなーと思いました。

一般消費者の目線からしか見てない限り、いつまでたっても、いち消費者で終わります。