『世にも奇妙な物語2017秋』を見た方へ。
「フリースタイル母ちゃん」に出演した中山美穂を見てどう思いました?
中山美穂のラップは・・・
正直、痛いと思いましたよね??
ラップの監修者は ACE なんですが、どれだけ指導したのかな??
中山美穂は、仮にも歌手をやっていたわけですが、
あまりのリズム感のなさに驚きました。
物語の中で、徐々に上達していく過程が描かれるかと思いきや、
最後まで変わりませんでしたね。
平凡な主婦が、似合わないラップをやるという設定なので、
あまり上手くても違和感が出てしまいますが。
“がんばってる感” を出すためにわざと下手にやっているのか、
全力でやってあの程度なのか、
無駄に考え込んでしまいました。
それに対して、
他の出演者の浅利陽介なんかは、わりと上手でしたよね。
ところで、
この作品の出来自体は、特に良くはなかったですが、
中山美穂にとっては、今後の活動の方向性について大きな収穫があったように思います。
中山美穂が芸能活動に復帰してから、
どうも無理してやっている感がありましたよね?
無理をして若く見せようとするから、
かえって劣化が目立ってしまうという状態に陥ってました。
ですが、
今回の作品は開き直ってましたよね?
これ超重要です。
私は、俳優の転換点の多くは「開き直り」だと思っています。
思い切って、これまでの自分のカラを破った後に飛躍しているケースが実に多いです。
中山美穂が若さに執着せず、
「さえない平凡な主婦」という立ち位置まで落としてみた結果、
「やっぱり同年代の普通の主婦よりきれいだね」ということになるわけです。
私はそうなりました。
これはよく使われる手法ですが、
「立ち位置の設定の違い」というか、「目線の違い」で全然違うように見えてしまいます。
どの基準から見せるかの違いです。
切り口の違いといってもいいでしょう。
中山美穂が競うべき相手は、“アラフォーなのに若い女優” などではありません。
そこに基準を定めて争っている限り、勝ち目はありません。
今回、「平凡な子持ち主婦」の役をやったことは大きな収穫だと思います。
単純ですが、応援したくなる気持ちになりました。
年齢相応のリアル主婦、ここに活路があるように思います。
また、ラップの上手い下手など全く関係ありません。
挑戦する姿勢を(業界人に対して)見せたことに意味があります。
これまでのカラを破る演技をする覚悟があるということを業界に示したことで、
今後、オファーがずっと増えると思います。
素人の私がこれだけ感じているのですから、
業界人は、中山美穂の上手い見せ方のヒントを掴んだと思います。
それに、もともと芸能活動の初期段階では、
ぶっとんだコメディーをやっていたので、極端な役に慣れているといえば慣れているわけです。
なんとなく、今後、活躍するような気がしてきました。
自分でビジネスをやっている人にはわかると思いますが、
タレントの売り出し方というのは、本当に勉強になりますね。