「顔が小さいですね~」と言われて悪い気分になる人はいないと思います。

一方、「顔が大きいですね~」と万が一、女性に対して言ったとしたら、以後、口をきいてもらえないレベルの失言でしょう。

今では当たり前になっていることですが、昔からそうだったのでしょうか?

大昔はどうだったかわかりませんが、私が知る限りでは、タモリさんの影響が大きいような気がしています。

『笑っていいとも!』で、ことあるごとに女性タレントに向かって、「顔小さいね~」とやたらと褒めていたんですよね。

それまでは、あえて「顔小さいね~」と言う人もいなければ、それが特に褒め言葉という認識はなかったと思います。

タモリが長年にわたり、やたらと言うものだから、「顔が小さい=いいことである」と日本人にインプットされたのではないかと思われます。

そういえば、タモリ自体も顔が小さいのです。ですが、顔だけでなく、体も小さいのです。

単に「小さいね~」だと、けなしていることになるのですが、「顔が小さいね~」と、顔に限定すれば褒め言葉になるという構造をもっています。

おそらく、

「小さいね~」とバカにされることに対して、「でも、あんた、顔でかいね」と切り返したことが、そもそもの始まりなのではないでしょうか。

テレビは膨張して見えるので、小さい方がカメラ映りがよいのでしょうが、

テレビで見ても明らかに小さい人は、実物を見ると、おそらく小さ過ぎて、むしろバランスが悪いでしょう。

女性の場合はよいとしても、男性の場合は、チンチクリンで奇妙である可能性すらあります。

外国でも「顔が小さい」が褒め言葉なのかは、興味があります。