マンションを売却する際は、まず、物件の価格の査定をします。

各不動産業者によって、価格に多少のバラつきは出ますが、

計算方法は決まっており、また、エリアの取引事例を参考にするので、査定価格にそれほど差は出ません。

私のマンションも、何社か不動産業者に査定を依頼しましたが、

一番高い価格を出した業者と、一番安い価格を出した業者との査定額の差は、100万程度でした。

売り主側の心理としては、高い査定額をつけてくれると嬉しいものですが、

高過ぎる金額で実際に売りに出しても、買い手がつかないので、意味はありません。

いずれにしても、

査定は、必ず複数の業者に依頼するようにして下さい。

1社だけですと、それが適正な価格なのかどうか判断できません。

なお、

普通の売却ではなく、「業者買取り」の場合は、

通常、査定額の70%位の価格で買い取ることになります。

「業者買取り」とは、

その名のとおり、不動産業者が物件を買い取ることです。

デメリットは、「価格が安い」ことです。

メリットは、次のとおりです。

①すぐに売れる (=買い取ってもらえる) こと

②お客さん (=買い手候補者) に「内覧」をしなくてよいこと

③売り出し広告 (ネット掲載など) をしなくてよいこと

④買い換えの場合、自分のスケジュールで買い物件を選べること (売りと買いのタイミングを合わせなくてよいこと)

⑤ ①~④のため、売却に伴う精神的なストレスがないこと

(内覧の対応も、それなりに大変ですし、販売期間が長期化すると、イライラします)

急いで売らないといけない場合や、売却価格にこだわらない場合 (安くてもよい場合)、業者買い取りは有効です。

簡単に言うと、”安く買い叩かれる”ということです。

不動産業者によっては、業者買い取りを強く勧めてくる場合があります。

私の経験では、ラ◯オン◯マンションで有名な、「大◯」がそうでした。

さて、

査定額については、業者間でそれほど差はないと述べましたが、

販売開始の「提案価格」は、業者や担当者によって異なってきます。

この金額で売りに出しましょうと、業者が提案する価格ですね。

そして、実際の販売価格は、査定額と提案価格を見て、最終的には、売り主である本人が決めるわけです。

ここで欲をかいて、相場より高い価格で販売開始すると、

よほど運が良くない限り、なかなか売れなくて、販売期間が長期化することになりますので、注意が必要です…。

売れないと、販売価格を下げればよいので、高い価格から始めてもよいのですが、

購入検討者は、価格の動きをウォッチングしてたりするので、

適正価格まで下げても、これまでの価格の推移から、もっと下がるのではないかと思われて、様子見をされたりするので、

結局、適正価格から始めた方が、高い価格で売れることになったりします。

このあたりの”さじ加減”が、なかなか難しいものがあります。