ニッチ戦略って、ビジネス戦略の代表例の1つとしてよく言われることで、聞きあきていると思います。

成功事例を聞いても、たいてい自慢話だったりすることから、頭では理解しても、「運が良かったんだろ」とか、感情レベルでストンと落ちてこないことが多いのではありませんか?

最近、ニッチ戦略として、すごく分かりやすい例がありましたよね?

誰でも知っているニュースです。

山口県周防大島町で行方不明になった2歳の子供が”スーパーボランティア”の尾畠春夫さん(78)によって発見されたニュースですよ。

このニュース、

スーパーボランティアの尾畠さんのキャラクターと結果自体がナイスすぎて、そっちに目がいってしまいますが、

尾畠さんの捜索の戦略がめちゃくちゃビジネスに使える発想ですよね?

また、

何百人も人員を投入して組織的に捜索している捜索隊が発見できなかったのに、個人が発見したのですから、

見方を変えると、巨大組織に個人が勝った例として捉えることもできます。

尾畠さんは、おっちゃんみたいな風貌のためか、「動物的カンで発見した」という言い方をするコメンテーターもいましたが、

尾畠さんの戦略は、極めて合理的です。

尾畠さんの捜索戦略は、

隠れていそうな場所は捜索隊が探しているから、そうではない意外な場所を探す

というものです。

私は感心しましたね。

後から聞いたら、

ふ~ん、と思うかもしれません。

しかし、捜索現場において、この発想を持って、実際に行動するのは、なかなか出来ないですよ。

この方法、

個人が巨大企業や組織に勝つ方法というか、棲み分けの方法と捉えることもできます。

みんなが考えそうなところに参入するのではなく、

みんなが考えないような盲点のところへ参入するというのは、

ビジネス戦略としてよく言われていることですが、

今回の事例は分かりやすくイメージしやすいのではないでしょうか?

ニッチ戦略とは、どうたらこうたら~、そういうことではないとか、

細かい訂正を入れる人もいるでしょうが、今回の話は、発想の方向性の話ですからね。

もっともらしい表面的な知識を披露しても、実戦で成果を上げられなければ全く意味がありません。

これは、組織での仕事であっても、個人の仕事であっても同じですね。

定型業務は別として、

正解がわからない仕事は、発想と方向性が超重要です。