評論家の西部邁さんが亡くなりました。多摩川に入水し自殺とみられています。

西部さんを知ったのは、初期の『朝まで生テレビ』でした。

健全な批判精神をもった真の知識人という印象が強いです。

世の中には、立派な経歴の割には、単なるハッタリ野郎だったり、この人、あまり頭自体は良くないなと思うような、エセ知識人が少なからずいますが、西部さんは本物です。

俯瞰的かつ論理的、破壊的でもあり、思想が深く、本質を見抜く。

そして、かなりのカッコ付け。でも、そんな自分を客観的に見れている。

おちゃめで憎めないオジサンでした。

そうそう、知識人にありがちな無味乾燥さがなく、人間的な魅力があるんですよね。

最近では、東京MXテレビの『西部邁ゼミナール』の予告編で見かけるくらいでした (本編は見ず)。オシャレなファッションで、カッコいいじーさんでした。

「世論」の逆がおおむね正しい-西部邁ゼミナール

保守の真髄 老酔狂で語る文明の紊乱 (講談社現代新書)

考えてみると、西部さんレベルの知識人って、見かけなくなりましたね。

単にフューチャーされていないだけなのかな?

中間世代をすっとばして、

いわゆるミレニアル世代?には、期待出来そうな動きがみられますが。

いずれにしても、惜しい人を亡くしました。日本にとっての損失です。

ご冥福をお祈りいたします。

保守の遺言:JAP.COM衰滅の状況 (平凡社新書)