私が嫁と結婚する前、今から10年以上も前のお話です。
私と嫁はすでに同棲していましたが、
なんと、その期間中に、嫁が結婚相談所に入っていたことがありました…。
ちなみに、「喧嘩をしたから」とか、よくわからない言い訳をしてました。。
まあ、関係性が不安定だったというのは、たしかにありました。
しかし、なんと!
料金も、私の預金から出ていたという、とんでもないお話なのです。
金額は30万円!
(なお、その結婚相談所は、今もあるのか知りませんが、当時は、大手で有名でした。)
常人には、理解しがたい状況ですが、、、
さらに理解しがたいことが起こりました。
たしか、入会してから2ヶ月位が経過した頃、
なにやら、嫁が騒いでいます。
なんでも、入会時の説明と実際の運用が一部異なっているとのこと。
よくよく調べてみると、実際のネット上のシステムが、たしかに規約と異っていました。
利用者のある情報について、
相手方に公開されないことになっていたはずのものが、
実際は、公開されて運用されていたのです。
嫁から、「ちょうど退会したかったし、相談所にウソつかれたから、なんとかしてくれ。」と言われました。。
俺に頼むのは、筋違いだろうと激しく思いましたが、、、。
たしかに、相談所側の不手際でしたし、しかも内容的にも重大なものでした。
そして、そうであると知っていれば、入会しませんでした。
ということは、
「錯誤無効」(民法第95条)を主張できる事案だと思いました。
心の声 : オイオイ、95条を適用できる場面なんて、教科書の中だけの話と思っていたぜー。
まあ、もともと自分のお金だし、交渉するだけしてみようと、「本人名義で」書面を作成しました。
書面は、自分で言うのもなんですが、なかなかの力作となりました。
そして、本人の「付き添い人」として、相談所の本社に行きました。
※「代理人」ではありません。あくまで、「付き添い人」としてです。
本社に通され、担当者が出て来ました。
書面を一読した担当者は、
「わかりました。料金も全額お返しします。」
とあっけなく終了しました。
こんなに簡単に話がつくとは予想していなかったので、驚きました。
ここまで、法律が実生活で役に立つことも珍しいです。
あらゆる側面から、理解しがたい話と思いますが、全て事実です。
あっ、ちなみに、
現在の結婚相談所は、ちゃんと整備されていると思います。
当時は、結婚相談所がネットを活用し始めて間もない頃だったので、細かい点について不備があったのでしょう。