『影響力の武器』シリーズの3弾目、『影響力の武器 戦略編』を読んでみました。

影響力の武器 戦略編: 小さな工夫が生み出す大きな効果

シリーズの中では、これが一番ましかなという印象です。

最近の出版なので、ネタが古くないということが一番の原因でしょうか。

『影響力の武器』が総論、『影響力の武器戦略編』は各論という位置付けてよいでしょう。

ものごとを学習する際には、一般的には、

総論→各論という順番で学ぶ人が多いと思いますが、各論→総論の順番の方が理解が速い場合が多いです。

このシリーズについても、各論である戦略編から読んだ方がいいと思います。

総論である『影響力の武器』は、話がダラダラと進行する上にネタが古く、分量も400ページを越えるので、途中で止めてしまう可能性があります。

各論である『戦略編』を読んで興味深いを持ってから、原則について詳しく書かれている総論を読んだ方がいいでしょう。

ところで、

このシリーズについて、これまで否定的な感想だったのですが、やや評価を改めます。

このシリーズは、誰にでも出来て、相手にも気付かれずに、大きな影響を与える方法について書かれています。

つまり、方法としては、ありがちで一見つまらないものばかりです。

したがって、知的興奮のようなものは得られなく、読むこと自体に楽しさはありません。

しかし、読んで面白くても、役に立たなければ仕方ありません。

このシリーズは、極めて実践的な本であり、実践して初めてその価値がわかるというタイプの本でしょう。

また、有名な本なので、多くの人がネタ本として内容をパクっています。

この本そのままの内容をあたかも自分の知見のように情報発信している人がよく見られます。

ネタ本となる本を読んでおくと、そういった人を見極められるという効果もあります。

私のように、シリーズ全冊読むのは大変ですが、読むとすれば、戦略編から読むことをオススメします。