これまで誰も言語化できずにモヤモヤしていたことを、上手い切り口から明確に言語化出来る人は尊敬しますね。

でも、なかなかそういった言語は出てこないわけで、目にするのは、安っぽい言葉が大半です。

例えば、すっかり定着した”神対応”という言葉。

わかりやすいのですが、大雑把過ぎませんか?

実際の運用範囲が広すぎるのと、軽々しく神という言葉を使うからか、全く知性も品性も感じてさせません。

ちょっといい対応をしたら、それが神対応と称されるのですから、神の安売り過ぎますよ。

若いとか、若くないとか関係なく、思考が単純で大雑把な人種が使用する言葉でしょう。

遠回しに言ってますが、わかりますよね?

 

念のためですが、

難しい言葉を使えと言っているのではありませんよ。

上っ面だけ覚えた、一見難しそうな言葉を消化不良で使用している人を見るほど、イタいものはありません。

ちなみに、私はこの現象を “言葉が滑っている” と称しています。

 

話を戻しますが、

ネット社会になって、こういった傾向に拍車がかかっているように感じます。

以前より、流通する文字情報の量は確実に増えているわけですが、

ネット上では誰でもライターになれるので、目にする文章や言葉の質は確実に下がっています。

言葉は思考を表しますから、単純な思考の人は大雑把な言葉を使う、

ということが、感覚的にでも理解できていれば、とても怖くて使えないのですが。

言葉そのものというより、運用の仕方に注意が必要ですかね。

そういえば、

大雑把な言葉は、社会常識さえも変な方向に変えてしまいます。

たとえば、パワハラ。

定義があいまいで、適応範囲が広すぎます。

それでいて、破壊力抜群というやっかいな言葉です。

無責任に、大雑把な言葉を流行らせることは、かなり危険なことなのです。