「卒婚」という言葉を最近まで知りませんでした。
はじめて聞いたときは笑っちゃいましたよ。
なぜかって?
「離婚」の遠回しな言い方かと思ったからです。
よく使われる表現の、
レギュラー番組「降板」 = 「卒業」
と同じノリかと思いました。
ですが、
「卒婚」の場合は、これらとは性質が異なりますね。
そもそも、「卒婚」の定義自体がはっきりしてませんが、
- 夫婦の関係性は悪化していないが、
- 完全同居ではない(=別居している。別居の程度は様々)
- 別居についてお互いに納得している
という条件をみたしている婚姻関係のようです。
また、「卒」婚というからには、
一定期間以上の同居期間があったことが前提となっており、
定年くらいの年齢に達していることも、
事実上、条件の1つでしょう。
「卒婚」という表現が適切か否かは別として、(他にもっと良い表現があると思います)
こういう夫婦形態はアリなんじゃないと思います。
生き方の選択肢が広がったということですよ。
個々の夫婦事情によって、
様々なバリエーションがあってよいと思います。
家族観なんてものは、
国の統治の都合上、植え付けられたものにすぎません。
しっかり籍を入れて、同居していた方が国が管理しやすいですからね。
現代は、平均寿命が延びてきており、
子どもの独立、定年退職した後も、まだしばらく生きるわけですから、
その時点で、これまでと違った生き方を選択することは自然なことです。
逆にいうと、
これまで、家族は「こうあるべきだ」という規範に縛られていたことの方が
不自然だったと考えることもできます。
別居を推奨しているわけではありません。
意思決定の自由、選択の自由があってもいいのではないか
ということです。
「普通」と違うからといって、
社会的圧力をかけるべきではありません。
多様性を許容しない社会は、これから衰退していきますよ。
そもそも、何が「普通」かということ自体、時代と共に変化してくるわけですから。
そんな曖昧な「普通」に縛られることはないでしょう。